アウディのプレミアムコンパクトハッチバックである、アウディA3スポーツバック。
今回は2021年5月18日に待望のフルモデルチェンジを果たした、新型アウディA3スポーツバック30TFSIを、私が乗っているA4の代車として2週間ほどディーラーさんからお借りしたので、レビューと試乗の感想、評価について解説していきます!
新型アウディA3スポーツバック 30TFSI レビュー
外装のレビュー
それではレビューしていきまょう!
まずは外装から!
こちらが新型アウディA3スポーツバック30TFSI。
この車両はベースグレードで車両本体価格が319万円。それにオプションのコンビニエンス&アシスタンスパッケージ47万円、ナビゲーションパッケージ26万円、有償カラーのグレイシアホワイトメタリック7万円が付いてトータルの価格は399万円。
諸費用なども含めると乗り出し価格430~450万円といったところでしょう。
ボディサイズは全長4,345㎜×全幅1,815㎜×全高1,450㎜、ホイールベース2,635㎜、車両重量1,320kg。
駆動方式はFF。
エンジンは1.0 L 直列3気筒DOHCインタークーラー付きターボに、48Vのマイルドハイブリッドを組み合わせたもので、最高出力110PS、最大トルクは20.4kgm。
詳しく見ていきましょう。
ヘッドライトは標準でLEDヘッドライトを採用。
デイライト兼ポジショニングランプは上下が点灯します。
ウインカーはポジショニングランプの上側が消灯して点滅。
ウインカーの点滅は一般的で、オプションのマトリクスLEDヘッドライトを選択するとウインカーが流れる仕様になります。
ヘッドライトを点灯するとこんな感じ。
フェンダー側がロービームでグリル側がハイビーム。
続いてグリル部分。
グリルは未塗装樹脂。
上位グレードのアドバンストやSラインだと、未塗装樹脂の部分がクロームメッキとグロスブラック仕様になり高級感がアップします。
バンパー下部も樹脂パーツ。
ここは上位グレードだとシルバーの加飾が追加されます。
エアは抜けるようにはなっていません。
ベースグレードのホイールは16インチ。
デザインも良いですね。
タイヤサイズは205/55/16インチ。
16インチは乗り心地の良さに貢献。
サイドビューはこんな感じ。
先代に比べサイズアップしてより伸びやかに。
ドアハンドルは握ると解錠、窪みをタッチすると施錠。
結構張り出しています。
ミラーはドアに付いているタイプ。
ドアに付いてるタイプは死角が減るので、安全面で良いですね。
ルーフに付いているシャークアンテナはグロスブラックになっています。
個人的にはボディ同色のほうが好み。
続いてリアからの見た目。
先代よりもワイドになり、なかなかカッコ良いです。
テールランプはこのように光ます。
最近のアウディらしいデザイン。
リアのウインカーは写真だと分かりにくいですが、流れる仕様になっています。
リアフォグも付いていますね。
ナンバー灯はもちろんLED。
リアのバンパー下部はこのようになっていてマフラーなどは見えない仕様に。
Sラインを選択するとこの辺りのデザインも変わってきます。
ちなみにマフラーはこのように完全に見えません。
最近の車は環境に配慮して、このように下からの排気になってきています。
アウディだけでなく、今後は電気自動車が主流になってくるので、リアバンパーにマフラーやダミーのマフラーのデザインはなくなってくるでしょうね。
ボンネットを開けてみましょう。
ダンパーは1つだけのタイプ。
エンジンルームはこんな感じ。
1リッターエンジンはとてもコンパクト。
カバーなどは付いていないです。
斜めからの見た目はこんな感じ。
なかなか良いんではないでしょうか。
内装のレビュー
それでは内装を見ていきましょう。
運転席ドアの上部は硬めのソフトパッド。
持ち手の部分はプラスチック。
質感としては微妙なところ。
下部はハードプラで、ドリンクなど置けるようになっています。
リアのドアに関してはコストカットなのか、上部がハードプラになっていますが見た目は変わりません。
パワーウインドウのスイッチ周辺。
ここももう少し質感アップが望ましいです。
ステップ部分は何もなくシンプル。
グレードをSラインにすると、Sラインロゴ入りのスカッフプレートが付きます。
ペダルは吊り下げ式。
左足を置くフットレスト関して、アウディはフットレストが奥にありすぎて足が届きにくいんです。
しかし、今回のこのA3に関してはフットレストが高く設定され、しっかりと踏ん張ることができるので、これは嬉しいポイント。
シート調整はベースグレードだと手動式。
手動だとA3はシートを倒すのに丸いツマミを回して倒さなければならないので、シートが倒れるのに時間がかかります。
私のように仕事中に車で休憩して寝る人などは、パワーシートをおすすめします。
これは借りていて結構面倒でした。
シートの前後はこちらのレバーで調整できます。
これも最初どこにあるか分からず戸惑いました(笑)
このレバーは運転席下のコンソールボックス寄りにあります。
日本車などの手動シートとは使い勝手が違うので、ベースグレードを購入する人はこの辺りもチェックしておきましょう。
ここはベースグレードだと開きそうにみえますが開きません。
ダミーですね。
通常は私のA4では小物入れになっているので、グレードを上げれば使えるようになると思います。
ここが小物入れだと結構使えますよ。
ダミーの小物入れの上にはライトのオンオフスイッチ。
最近のアウディはツマミを回すタイプからこちらのボタンタイプに変わりました。
ここでようやくコックピット周りの全体像。
シンプルです。
ちなみにベースグレードでは、車内を彩るアンビエントライトの設定はありません。
ステアリングはこちらも最近のアウディのデザイン。
エアコンの吹き出し口が特徴的。
バーチャルコックピットは10.25インチ。
ただ、A4などと比べると解像度も悪く小さいので好みが分かれそうです。
バーチャルコックピットなどの操作は手元で簡単に操作できます。
アウディの運転支援系の操作こちらのレバーでできます。
慣れればそんなに使いにくくありません。
パドルシフトも付いています。
ステアリングの調整はレバー式。
レバーを下げて前後と上下の調整ができます。
バニティミラーは開けるとLEDが点灯。
オーバーヘッドコンソール。
ここの照明も当然LEDです。
A4などはここにSOSコールやグロスブラックのパーツが付いていて質感が良いですが、A3はこのようにシンプル。
ルームミラーはフレームレス。
ナビゲーションは10.1インチのタッチパネル式。
最新のアウディ車では、手元のコントローラで使うタイプから変更になりました。
スマホのように使えるので、サクサク動いて使いやすいですね。
エアコンなどの操作系は物理式。
温度の上げ下げは温度が表示されてるパネルのすぐ下のスイッチを押すと下がって、スイッチを上に引き上げると温度が上がります。
私は少し使いにくいと感じました。
先代のダイヤル式の方が、使い勝手やデザイン面でも良いんではないでしょうか。
ここも好みの問題なので、購入時にチェックするポイントです。
その下にはハザードやアイドリングストップのオンオフスイッチ、USB端子と小物入れになっています。
オプションでワイヤレスチャージングを付ければ、ここでスマホの充電が可能です。
シフトレバー周辺。
ここはかなりシンプルになりました。
このシフトレバーは個人的には好みではありません。
見た目もそうですが、通常のシフトレバーのように握る感じではなく指で使うタイプなので使い心地は良くないです。
慣れれば問題ないでしょうけど、2週間お借りしていた間でも好きにはなれませんでした。
これは実際に試乗して、使いやすいかどうかは必ずチェックすることをおすすめします。
シフトパネルとコンソールボックスの間には、縦型のドリンクホルダーとパーキングボタン、その下にシガーソケットと小物入という配列。
この車はオートホールドのボタンがないので、その機能は付いてないのかと思いましたが、走り出してすぐに停車時にブレーキを離すと保持されたので、オートホールドは付いてると判断。
そのオートホールドのボタンはどこにあるかというと、ナビゲーションのメニュー画面からオートホールドのオンオフが設定できます。
便利な機能なのでオフにすることはないと思いますが、解除したい場合はナビゲーションの設定とサービスの項目からオンオフの切り替えが可能なので覚えておきましょう。
コンソールボックスは小さめ。
深さはそこそこあるので、ほとんどの小物はここに収納可能です。
中に端子系のものはありません。
助手席から見るとこんな感じ。
助手席シート。
シートの調整はこちらもレバー式。
ダッシュボードはソフトパッド。
グローブボックスはちゃんと起毛処理されて質感は良いですね。
助手席のパネルにはアウディのロゴ。
このパネルはシルバーの塗装がされています。
後席も見ていきましょう。
ボディサイズのわりに狭く感じません。
座ってみると小指が伸ばせるくらいのスペースがあります。
ただ、私のドライビングポジションでのスペースなので、もっと背が高い人のポジションに合わせると、もう少し狭くなるかなと思います。
頭上の空間は圧迫感なくとても良いです。
ヘッドレストの調整幅も、ちょうど良い高さになります。
後方視界はそれなりです。
後席から見たコンソールはエアコンの吹き出し口のみで、質感はあまり良くないです。
Q3などはエアコンの吹き出し口がピアノブラックに塗装されているので、そちらの方が質感は良いですね。
吹き出し口下のスペースは、オプションでUSB端子を付ける場所になっています。
続いてラゲッジルーム。
ラゲッジルームの容量は380L。
リアシートを倒せば最大1200L。
ベースグレードは6:4の分割可倒シート。
オプションでセンターアームレスト付き3分割可倒リアシートも選択できます。
ラゲッジの左右はスペースがあり、仕切り板を外せます。
ラゲッジボードは高さの変更が可能。
深めにするとこんな感じで、高さのある荷物に対応できます。
ボード下には工具類とスペースがあるので、ここも使おうと思えば使えます。
リアゲートは手動で閉めるタイプ。
パワーバックドアの設定はないようです。
最後にA3のスマートキーはこんな感じで、Q3などのスマートキーよりこちらの方が質感良い気がします。
試乗の感想と評価
試乗の感想というより、正確に言うと2週間自分の生活で使用しての感想となります。
まず、良かったところは静粛性と燃費!
静粛性は私のA4より良いんじゃないと思いました(笑)
車格が違うので一概に言えませんが、これはかなり良くなっていますね。
それと燃費は私が通勤で使う場合、1日往復30㎞。
私のA4だと1週間で半分くらいガソリンが減るのですが、この新型A3はマイルドハイブリッドの恩恵なのか1週間使っても一目盛りくらいしか減ってない!
最初はこれガソリンメーター壊れてんの?
と思うくらいでした。
燃費に関してはとてもグッドです!
走りに関しては、1.0Lのマイルドハイブリッドは力強く、加速力は少し物足りないですが、日常生活で使う分には全く不満はなし。
乗り心地もベースグレードに装着される、16インチタイヤのお陰で良好。
そして不満だったところは内装の質感。
正直、先代のほうが良かったんじゃないかと思います。
コストカットの部分が結構目立つので、内装の質感を上げるならグレードをアドバンストかSラインにすればもう少し良くなると思います。
もう1つは標準オーディオの音の悪さ。
私の所有するA4では標準のオーディオでも調整次第でそれなりに良い音質でした。
新型A3の標準オーディオは音楽をよく聴く人からしたら物足りないでしょう。
車内で音楽を聴くのに音質にもこだわりたい人は、オプションで12万円のバングアンドオルフセンのサウンドシステムの装着をおすすめします。
総合評価としては、とても実用性の高い車という印象。
街乗りに適したサイズ感、車内空間も狭さを感じない。
パワートレーンや燃費も良い。
ベースグレードでこれなら満足できる内容だと思います。
不満な部分は予算を考慮して、グレードを上げるかオプションを増やせば対処できるでしょう。